2016年8月 若手公演決定!

 

なかの芸能小劇場

 

7月1日 前売開始

料金 2000円

 

地の文章から台詞まで一つの作品を一人で「もの語る」一人語り

語り手が変わると作品の雰囲気も変わる

美しく、切なく、力強く、ユーモアで満ち溢れた「宮澤賢治の童話」をお楽しみください

 


 

ツェねずみ  柴田美沙

 

ある古い家の、まっくらな天井裏に、「ツェ」という名まえのねずみがすんでいました。
  ある日ツェねずみは、きょろきょろ四方を見まわしながら、床下街道を歩いていますと、向こうからいたちが、何かいいものをたくさんもって、風のように走って参りました。そしてツェねずみを見て、ちょっとたちどまって早口に言いました。


 

月夜のけだもの  森下人

 

十日の月が西の煉瓦塀にかくれるまで、もう一時間しかありませんでした。その青じろい月の明りを浴びて、獅子は檻のなかをのそのそあるいて居りましたが、ほかのけだものどもは、頭をまげて前あしにのせたり、横にごろっとねころんだりしづかに睡ってゐました。夜中まで檻の中をうろうろうろうろしてゐた狐さへ、をかしな顔をしてねむってゐるやうでした。


 

さるのこしかけ  山本将弘

 

楢夫は夕方、裏の大きな栗の木の下に行きました。その幹の、丁度楢夫の目位高い所に、白いきのこが三つできていました。まん中のは大きく、両がわの二つはずっと小さく、そして少し低いのでした。
  楢夫は、じっとそれを眺めて、ひとりごとを言いました。
「ははあ、これがさるのこしかけだ。けれどもこいつへ腰をかけるようなやつなら、すいぶん小さな猿だ。


 

狼森と笊森、盗森  福島菜摘

 

小岩井農場の北に、黒い松の森が四つあります。いちばん南が狼森で、その次が笊森、次は黒坂森、北のはづれは盗森です。
  この森がいつごろどうしてできたのか、どうしてこんな奇体な名前がついたのか、それをいちばんはじめから、すつかり知つてゐるものは、おれ一人だと黒坂森のまんなかの巨きな巌が、ある日、威張つてこのおはなしをわたくしに聞かせました。


 

毒もみのすきな署長さん  平山未来

 

四つのつめたい谷川が、カラコン山の氷河から出て、ごうごう白い泡をはいて、プハラの国にはいるのでした。四つの川はプハラの町で集って一つの大きなしずかな川になりました。その川はふだんは水もすきとおり、淵には雲や樹の影もうつるのでしたが、一ぺん洪水になると、幅十町もある楊の生えた広い河原が、恐ろしく咆える水で、いっぱいになってしまったのです。


 

よだかの星  渡邉萌奈

 

よだかは、実にみにくい鳥です。
  顔は、ところどころ、味噌をつけたようにまだらで、くちばしは、ひらたくて、耳までさけています。
  足は、まるでよぼよぼで、一間とも歩けません。
  ほかの鳥は、もう、よだかの顔を見ただけでも、いやになってしまうという工合でした。


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まあ、あたしいつか見たいわ。
魚の口の形の星だなんてまあどんなに立派でせう。
それは立派ですよ。僕YouTubeで見ましたがね。

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へん。誰か何か云ってるぜ。
赤いお方だろうか。鼠色のお方だろうか。
一つフォローをお見舞しますかな。