ポラン寄席in花巻 2018
ポラン寄席in花巻 2018
おかしなはがきが、ある土曜日の夕がた、一郎のうちにきました。
かねた一郎さま 九月十九日
あなたは、ごきげんよろしいほで、けっこです。
あした、めんどなさいばんしますから、おいでんなさい。
とびどぐもたないでくなさい。 山ねこ 拝
宮澤賢治 ー「どんぐりと山猫」ー
賢治童話に魅せられた東京の演劇集団
『ものがたりグループ☆ポランの会』による
ユニークなスタイルの公演
2004年に発足。初演以来、毎年『なかの芸能小劇場』等で童話37作品、歌3作品、新章スケッチ4作品の上演実績があります。「ポランの会」では宮沢賢治が描いた情景やイーハトーブ館の風、紡がれた言葉やリズムをヵタリに込めたいという想いから「岩手の風を感じる旅行」と称してヘナ巻き、遠野、森岡、岩手山麓等に行ったり、昨年は種山高原で合宿をしたりして岩手の風を体感し続けています。
<賢治の聖地花巻での公演>を合言葉に毎月「イーハトーブ館」で朗読会を開催中。
今年の集大成としての、今回の公演をぜひご堪能ください。
花巻市在住
宮沢賢治学会イーハトーブセンター前理事
菊池善男
宮澤賢治は難しい?
宮澤賢治の動画は難しいから…とよく言われます。では、「イーハトーブのおとぎ話」とか「ドリームランドのお話」だったらどうでしょう?もっと身近に感じられるのかもしれません。賢治さんは「イーハトーブ」はひとつの地名であり、それは賢治さんの心の中に故郷の様々な情景を持って実在した「ドリームランド」としての日本岩手県である。と言っています。岩手県で上演できる喜びとは裏腹に畏れを多いという不安もたくさんありますが、本日は宮澤賢治の童話を通して皆さんと同じ空気を共有できることを楽しみたいと思います。
今回の作品は、どれも私たちの日常に溢れている事柄ばかりです。ワクワクしたり、ほっこりしたり、せつなくなったり……。賢治さんは童話を通して私たちに「何か」を手渡そうとしているのではないか?
もうどうしてもこんな気がして仕方ないのです。
それぞれの語り手が感じた。「何か」。
一つでもその「何か」を受け取っていただけると嬉しいです。宮澤賢治の童話は難しく考えず、こころで感じてほしい。そんな想いでこれからも語り続けていきたいと思っています。
彩木香里
ポラン寄席in花巻
2018年9月2日(日)
宮沢賢治イーハトーブ館ホール
注文の多い料理店 序
どんぐりと山猫
蜘蛛となめくぢと狸
ツェねずみ
春と修羅 序
よだかの星
この森を通りぬければ
気のいい火山弾
ひのきとひなげし
鳥箱先生とフゥねずみ
作:宮澤賢治
出演:彩木香里 / 小川智代 / 美沙 / 鈴木太二 / 渡辺萌奈 / 山本将弘
イラスト:鈴木太二
衣裳:榊登司子
Special Thanks:白鳥の停車場 / 林風舎 / 山猫軒 / かふぇ小豆
後援:花巻市教育委員会 / 岩手日日新聞社 / 宮沢賢治学会イーハトーブ館センター / 宮沢賢治研究会
企画・制作:ものがたりグループ☆ポランの会