宮澤賢治の童話 2008
宮澤賢治の童話 2008

「おう、でかけよう。
グララアガア、グララアガア。」
みんながいちどに呼応する。
さあ、もうみんな、
嵐のように林の中をなきぬけて、
グララアガア、グララアガア、
野原の方へとんで行く。
宮澤賢治 ー「オツベルと象」ー


オツベルと象 価値観の違いが対立と抗争を生むが、牛飼ひは巧みに自分の価値観を折り込み。自己主張しながら、聞き手(おそらく子供達)の興味をつなぐ。さて話は月に見守られ、月齢の進行とともに進む、第三日曜は盂蘭盆。第四日曜は殯で隠る。そして第五日曜まで太陽暦の生活と太陰暦の行事が混交しながら緩やかにすこうし、晩秋へと傾く一ヵ月間のもの語です。回るめぐる怪奇兆京のスパンかもしれない
ナモサダルマプフンダリカスートラ。
猫の事務所 かま猫はエリートなのに序列と生まれがなあ……。かま猫が我知らず、待ち焦がれた正義の具現者獅子はベトサン<英雄>を鳴り響かせて突然現れるがそれもなあ……。初稿は「寓話 猫の事務所」となっているが、発表系は上質の賢治童話に仕上がっている童話とは云え殆ど自虐ブラックユーモアというような物凄さを感じる。賢治童話の中には叙事詩のようにようなにほひを持つものがあり猫の事務所は賢治さんのラプソディアなのかも……、猫の事務所を発表した。同じ月に花巻の学校の教師を辞め、無職となっ独り暮らしをはじめたという。
双子の星(二) 宇宙に銀河はたくさんあるというがこの時代すくなくとも賢治さんにとっては銀河系が宇宙であり、それは空の丸い天井のようなイメージであったらしい、だから空がひび割れたりもする(烏の北斗七星)。双子の水精(quartz)のお宮は互いに向き合っているチュンセ童子とポウセ童子が吹く二つの銀の笛は快いハーモニーを醸し出し天の川となまこの海は相対して今夜も響き合う。聖なる諧音「双子の星」は健次ワールドの幕開けの作品です。
城山堅
宮澤賢治の童話 2008
2008年 10月18日(土)
なかの芸能小劇場
<上演演目>
音声ガイドット
猫の事務所
双子の星(二)
作:宮澤賢治
演出:城山知馨夫
オツベルと象
語り:小川智代
ユーフォニアム:吉田孝
オカリナ:松本桜
猫の事務所
語り:彩木香里
双子の星(二)
語り:吉田孝
船木真人 / みうらたかし / 松本桜 / 冨樫かずみ / 樋口亜見
照明:石井高彦(ICONICS)
音響OP:宇津木響平
舞台監督:皆木達也
振付:辻さとみ
衣裳:榊登司子
イラスト:高橋真登
協力:坂巻たまみ / 野村純
企画・制作:ものがたりグループ☆ポランの会

